●電磁波とは?

 電気が発生するところを電場といい、電流が流れることにより、そのまわりに磁気的作用が発生し、この電磁的な磁場を与える場所のことを磁場といいます。電磁波とは空間を走る電磁気の流れのことで、電場と磁場の二つが密接に関係しています。つまり、電気を使用する場所には、電磁波が存在するということになるのです。

 周波数によって、ガンマー線、エックス線、紫外線、可視光線、マイクロ波、低周波などに分類されます。そして、問題になっているのが、マイクロ波と低周波です。身近にある電気製品や高圧線から送られていく電磁波は、身体に悪影響を及ぼし、癌やアレルギーの元凶になるとも指摘されています。

 電化製品を使用する限り、電磁波の影響を受けざるを得ないのです。通常使用される電化製品ならば、極めて微量の電磁波しか出さないので人体に影響はないという説がある一方、発癌のリスクを高めるというデータも報告されています。

 旧通産省資源エネルギー庁電磁界影響調査検討会が94年12月、「我が国の一般居住内で送電線や家庭電化製品から出る電磁波の強さは一部を除き、最大でも200ミリガウス以下であり、規制や基準を緊急に策定する必要性は小さい」としているが、95年度「まず内外の研究文献を集める」(厚生省保険調査室)予算を計上しました。電力中央研究会では、発ガン性や胎児への影響などを調査・研究するため94年から8年計画で生物実験を開始しました。

 電磁波は変電所の付近や高圧電線下ばかりでなく、テレビ、、パソコン、冷蔵庫、電気カミソリ、蛍光灯などの家庭電化製品のほとんどから発生し、知らないうちに影響を受けています。

 

●人体への影響

 電磁波に関する今後の重要な課題の一つとして、低周波電磁波の人体への影響があります。実際、有害性を指摘する研究報告例は数多くあります。電磁波が、遺伝子を損傷し、発ガン性や催奇形性を引き起こすとも言われています。また、神経細胞に電磁波が当たると、カルシウムイオンが溶け出し、生態障害を及ぼすとも言われています。セロトニンやメラトニンなどのホルモンの分泌が低下し、精神障害を引き起こすとも言われています。

 セロトニンとは、脳内などで分泌される神経ホルモンの一種で、様々な内臓や神経活動をコントロールする役割を持っています。セロトニンは、脳の中央部にある松果体から、分泌されます。脳内の他、消化管や血清中に存在して、内臓をとりまく筋肉を収縮させるなどの働きをしています。
 松果体は磁気変化に敏感に反応するので、電磁波を受けると、セロトニンの分泌量も過敏に反応し、減少するのです。セロトニンの欠損は、仰うつ病を引き起こすとの研究結果も出ていて、高圧送電線の近くに住んでいる人ほど、精神障害と自殺のリスクが高くなるとの疫学的な綿密な研究で、送電線と電磁波強度と、自殺率の高さの関連性は証明されています。(1997年、英、ステファン・ペーリー博士、米、ロバート・ベッカー博士)

 また、メラトニンとは最近若さを保ちたい女性の間で話題で注目されている神経ホルモンで、「若さを保ち、老化を防止する」という働きがあります。これも、脳の松果体で作られます。呼吸をコントロールし、免疫を調整したり、癌を抑制するなど、極めて大切な役割を持っています。このメラトニンも、電磁波により悪影響を受けてしまします。

 欧米では人体への電磁波防護基準の法制化、電磁波測定方法の規格化が着々と進められています。また、世界保健機構(WHO)でも電磁波の人体への影響を懸念し、世界各国と欧州連合(EU)、国際労働機関(ILO)など関連機関が参加した大規模な調査を始めています。しかし、今のところ評価が定まっていないのが現状です。

 疫学的研究では、87年の米国サビッツ博士の調査で 「2mG(ミリガウス)以上の磁場で小児白血病が1.93倍、小児筋肉腫瘍3.26倍」という結果がでました。

 1993年にカロリンスカ研究所のデータを中心としたスゥエーデン・デンマーク・フィンランドの北欧3国の大規模な疫学調査の結果、電磁波生態障害の報告を出しました。こえrを、ノルディック報告といいます。この3国合同のノルディック報告は、世界で最も権威があるといわれている『ランセット』という医学雑誌で1995年11月号に発表されました。北欧3国集計で「2mG以上の磁場で小児白血病が2.1倍、小児脳腫瘍1.5倍」との調査結果を発表。低レベルでも電磁波にさらされることにより、小児白血病やがんの発生率が増加する恐れが指摘され、世界に大きな反響を呼びました。

 現在は 「影響あり」とする論文が多数をしめています。

 

 

●パソコン、テレビから電磁波

 ブラウン管(VDT)を使うコンピューターが主流を占めていますが、女性オペレーターが妊娠中にこの種のディスプレイで作業を続けることの危険性は前々から指摘されています。VDTなら、漏洩電磁波が危険です。電磁波は、画面からだけ出ているのではなく、前後左右上下の全方位、周囲360度に出ています。電磁波の漏洩は、普通は構造上の理由から右側よりも、左方向への強度が強く、背面より正面がやや強いという傾向をもっています。

 後の席の人のディスプレイの後部が、前の席の人の後頭部を狙うようなオフィス配置がよく見られます。職場のレイアウトに注意が求められます。

 外国での報告はそれこそ無数にありますが、日本の自治労の調査でも「新生児の生後28日以内の死亡率が平均の約9倍」「低体重児の出産率2倍」(86年調査)、「切迫流産1.4倍」(92年調査)といった報告が出ています。

  スウェーデンでは「画面から50センチで 2.5mG以下」と具体的にVDTの規格を規制しています。その他の外国でも規制をはじめた国もあるようです。

 最近では、発病すると思われていた乳癌が、男性にも発生しているそうです。女性の発症率の1000分の1に対し、男性は100万分の1と極めて低い為、女性だけがかかる病気だと錯覚されていたようです。男性の乳癌は、電気技師に多いという調査報告も世界各国あります。

 

●携帯電話の問題

 携帯電話は、直接耳に当てて使い、脳に近いということで、健康面・精神面ともに電磁波から悪影響を受けるといっても過言ではないかもしれません。さまざまな電気・電磁機器の中でこれほど脳や眼に対して至近距離で使用されるものは他にありません。

 『危険:携帯電話であなたの脳が調理される』というショッキングな見出しが英国の有名紙『サンデー・タイムス』に発表されたのは、1996年4月14日のことでした。この記事では、「携帯電話で発射されるマイクロ波の7割が頭に吸収される」と指摘し、「携帯電話を頻繁に使用することは、我々の想像以上に健康被害を与えるリスクがある」と警告しています。その理由は、「通話中に頭部が吸収するマイクロ波のエネルギーは、脳内中央を異常に温度が上昇させる。“生命の座”ともいわれる大切な内分泌を促進させる松果体を狙い撃ちしているのである。これが脳腫瘍の引き金かもしれない、と欧米の研究者の間ではパニックになっているそうだ。熱集中点(ホット・スポット)を出現させるから。」としています。つまり、電子レンジのように脳を調理しかねないということなのでしょうか?

 電子レンジの原理は、マイクロ波が食品に貫通して、内部に含まれる水の分子を振動させて発熱させるところにあります。携帯電話のマイクロ波は、たとえ電子レンジよりも微弱ではあっても、脳髄に極めて近い耳に当てて使うために、限りなく危険性は高まります。

 また、最近の情報では、携帯電話の電磁波が不妊を引き起こす原因になるとも言われています。特に、胸ポケットなど洋服の中に入れている人に、その傾向があるそうです。
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参考文献:「あぶない電磁波」 船瀬俊介著
      危ない「化学物質」から身を守る 三好基晴著


                            

       


最終更新日:2009/01/01


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